慢性閉塞性肺疾患(COPD)の治療:まずは禁煙、次に薬物療法や呼吸リハビリ、在宅酸素療法など
-咳痰の病気(慢性閉塞性肺疾患COPD)

治療の第一歩は「禁煙」からで、遅すぎると言うことはない
喫煙(タバコ)が癌(ガン)の危険性を高めることを知ってはいても、「肺気腫(ハイキシュ)」などの慢性閉塞性肺疾患(COPD)につながることは知らなかったと言う人は多いと思います。タバコ(喫煙)を吸う人が、全員が慢性閉塞性肺疾患(COPD)になると言うわけではありませんが、慢性閉塞性肺疾患(COPD)と診断された人は、少なくともタバコ(喫煙)に対する感受性が強いと考える必要があります。現時点でタバコ(喫煙)を吸っている患者さんには、最も重要で効果的な治療法は禁煙です。まずは、それを治療の第一歩と考えましょう。
よく喫煙者が言い訳がましく、「今さら禁煙しても」とか「もう遅すぎるのでは?」とかおっしゃるのですが、そういうことはありません。吸ったタバコ(喫煙)の本数が多いほど、喫煙年数が多いほど、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の症状は重く、酷くなっていくと言えるでしょう。しかしながら、その一方で、長年にわたって喫煙していた人でも、禁煙すると、禁煙を始めたときから、肺機能の下降カーブが生理的なもの(正常なもの)に近づくことが判明しています。少しでも早く禁煙することが、慢性閉塞性肺疾患(COPD)を重症化させないための秘訣(ヒケツ)といえるでしょう。
ご自分の意思のみで禁煙が難しいと感じている方は、医師の処方でニコチン依存からの離脱を図る方法もあるので、聞いてみるのも良いでしょう。
肺気腫の患者の喫煙指数と病状の関係
喫煙指数とは、「1日に吸うタバコの本数×喫煙年数=喫煙指数」です。喫煙指数が大きいほど、危険が大きく、重症の肺気腫(ハイキシュ)の患者ほど、喫煙指数も高くなっています。
男性の場合・700
女性の場合・300
男性の場合・1000(毎日40本を25年)
女性の場合・600(毎日20本を30年)
男性の場合・1100
女性の場合・700
慢性閉塞性肺疾患(COPD)の治療の5つの方法
@ 禁煙:少しでも早く禁煙するのが、治療の第一歩であり、最も効果的な治療法
A 薬物療法:気管支拡張薬などを用いて、苦しい症状を緩和(慢性閉塞性肺疾患(COPD)の薬物療法:薬物で苦痛を和らげる)
B 呼吸リハビリテーション:腹式呼吸、口すぼめ呼吸、呼吸筋増強など、呼吸法の工夫や呼吸筋を鍛えることなどで、残された肺機能を最大限に引き出し、呼吸を楽にする(慢性閉塞性肺疾患(COPD)の呼吸リハビリテーション:残された肺機能を最大限に行かす)
C 在宅酸素療法:呼吸不全が進行したら、持続的な酸素補給を行なう(慢性閉塞性肺疾患(COPD)の在宅酸素療法:呼吸困難で生活に支障きたした際の緊急対策)
D 外科的治療:破壊されて働けない部分を切除し、良い部分が(慢性閉塞性肺疾患(COPD)の手術療法:適応を限定し機能不全に陥っている部分を切除)
総合的な治療計画で肺機能を保持し、生活の質の向上へ
上記に挙げた慢性閉塞性肺疾患(COPD)の治療の5つの方法に加えて、「栄養管理」なども重要と考えられるようになってきています。栄養不足が解決できない患者さんには、「アミノ酸を多く含む補剤」を用いる試みも始まっています。
すべての治療法から患者さんに適する治療法を組み合わせて、総合的な治療プランで、肺の機能を保持し、より快適に生活できるようにQOL(Quality of Life:生活の質)の向上を図っていくのが、これからの慢性閉塞性肺疾患(COPD)の治療であると言えるでしょう。
≫次の記事「慢性閉塞性肺疾患(COPD)の生活療法:食事に気を使い、気道を刺激する要因を減らす」へ
|